リバーサイドカフェの新しい仲間に、ようこそ！

2023年12月22日（金）ニューオープンの
「food lab daidoco」をご紹介します

*****

拝啓おのあみちゃん。


台湾生活はどうですか?
毎日美味しいもの、ちゃんと食べてる?


「あゆみちゃんのごはんは人を幸せにするね」


と、おのあみちゃんが言ってくれたのが、嬉しくて、その後台湾から届いた、私の食材庫のこの絵 を見るたびに、本当はごはんを作る仕事を、いや、ごはんを作ることで世界が小さく変わる実験 を、まだこれからもやりたい気持ちでいっぱいになるのだけれど、なかなかその一歩が出せずに 気がつけば冬。今年も終わりそうになってしまいました。


びっくりするほど何ひとつ出来なかった2023年の最後に、どうしても何か一つ踏み出したくて、 大好きな京都鴨川の川端で、小さな食堂を週一回、始めることにしました。


お店の名前の「daidoco(ダイドコ)」というのは、今から13年前、生まれ故郷の新潟で名乗っ ていたケータリングユニットの名前です。daidocoという名前で検索していたら、その当時考えて いたこと、やってきたこと、昔のインタビューなんかも出てきて、恥ずかしながら自分で読ん で、大切なことを忘れていたのだと思い出しました。


もちろん、怖い気持ち、悲しい気持ちは色々あれど、それもこれも全部抱えながら、なーんにも なくなっちゃったいまだからこそ、そこからまた、始めてみることにします。


大切なこと。それは、自由で幸せな「食事の時間」の伴走者であること。


今のおのあみちゃんと同じぐらい、当時20代の私は、大人の料理人と言うのは「オレの料理を食 べてくれ。」というとっても強烈な意志を持っている人のように思えていました。


そんな中で修行して、毎日毎日朝から深夜まで働いて働いて、誰かのおいしいもの作りを学んだ 日々も、それはそれですごく楽しかったけれど、どうしても私には、いつまでたっても、この料 理人として実は1番大事なことであろう「私の料理を食べてくれ」という強い意志が出てこなかっ た。これじゃ立派な料理人として独り立ちできない、、、そこで悩んだ私が始めたのがプランニ ングとオーダーメイドという方法です。つまり、「あなたの食べたいものはなんですか」って聞く ことからはじめて、自由で幸せな食事の時間の伴走者として、食べたい料理を作らせてもらうと いうわけです。

20年以上、ずっと自分は大人になって料理人になったのだと思っていたけれど、今になって、あ らためてはっきり言えるのは、やっぱり私は料理人ではありません。料理という手法を使った表 現者として、これからは今まで以上に誰とも違う道を歩んでいきたいと思っています。もちろん、 魔法のようにいつでも制限なく食べたいものをお出しできるわけではないけれど、工夫してでき る限り、いつかどこかで食べていたことのあるような、心あたたまる普通の料理で、「誰かの食 べたい気持ち」に応えてみようと思います。

そうやって、相変わらずぶつぶつと、お説教くさい、めんどくさいことばっかりを頭の中でぐるぐ る考えながら、また、ひとつひとつやっていこうと思います。


そう。ここは毎日別の人が店長さんになる不思議な場所でね、私は金曜の昼から夜までを担当し てのんびりと営業します。私がやるのは、定食屋でもカフェでも居酒屋でもカウンターバーでもな んでもいいけれど、誰かに自分の食卓のひとつとして使ってほしい小さな食堂。

基本的なメニューは炊き立てのごはん(もちろん新潟のおすすめ農家さんのお米よ)と今まで巡ってきたいろんな地域のおいしい鍋や汁ものを中心に。おかずにも、酒の肴にもなるような定番料理を、北区左京区時々大原にも行ったりしながら、日々の買い物散策とその時のきまぐれによって色々用意して、(出張の時は全国各地の食材が突然出てくる可能性も高いわ) 誰かの「おなかすいた。なんか食べたい。」のひとことを、このお店で待ってみます。

オープンはクリスマス直前の22日。

まさに冬至当日ど真ん中のタイミングに、こっそり始めます。 つまり、一年で一番昼の時間が短くて、夜が長く静かな日というわけです(笑)

京都に戻ってきたら、きっとお店にも顔を出してね。
それではまた、お手紙書きます。

*****

ごはんとお酒、時々あまいもの
food lab daidoco
ig： @daidoco_kyoto

曜日：毎週金曜日 12時~21時ぐらい (店主眠くなるまで)
場所：リバーサイドカフェ
昼の時間：特製すぎる週替わりのり弁/きょうの鍋か汁もの (時々洋食ランチプレート)
間の時間：カフェ営業/お腹すいた人には何か食べたいものを
夜の時間：食堂/居酒屋/夜カフェ営業 (終わらなかった仕事持ち込み可)